よくあるご質問


A 精神科という言葉は、心の悩みだけを取り扱う科と思われがちです。不安、緊張、落ちこみなどの精神的な症状を主に取り扱い、身体的な症状についてはその精神的な疾患の身体的な部分症状と考えられる場合にのみ、治療的に対処しようとします。例えば、うつ病の方に痛みやしびれなどが認められた場合には、それらの身体的な症状を精神的な症状の一部として治療しようとするわけです。 逆に、心療内科は、身体に内科的な異常があることを前提として、その上で身体的な疾患に関連する心の悩みも取り扱おうとします。例えば、喘息の患者さんの背景に精神的なストレスがある場合に、そのストレスにも治療的に対処しようとするわけです。
当クリニックでは神経科という名のもとに、心の悩みと身体的な症状とを別々のものと区別せず、同じ一つの人間の苦悩として取り扱います。その意味で、神経とは、精神ではなく、また身体でもなく、それらを一つのものとして生きる人間そのものをあらわす言葉です。つまり、神経科とは、精神科と心療内科を共に含む、人間全体を取り扱う診療の場を意味します。心の悩み、身体的な症状に悩まれる多くの方々に、当クリニックをご利用いただければ幸いです。
A 当クリニックに来院される方の代表的な悩み(症状)を挙げておきます。
1)漠然とした不安
長く続く落ちつきのなさ、緊張感、心もとなさ
2)短時間の強烈な不安と恐怖
パニック発作と言われるごく短時間の不安と恐怖ですが、多くの場合、発汗、動悸、息苦しさなどの身体的な症状を伴います。「心臓の病気では?」と不安になられ、内科を受診しても、特別な異常が見つからない場合がそれにあたります。
3)乗り物に乗れない不安と恐怖
エレベーター、電車やバス、飛行機などに不安と恐怖を感じ、それらを利用することに強い抵抗を感じる。
4)意欲がでない
元気が出ない。生き生きした感じがない。人との付き合いがつらい。気ばかりが焦って、仕事や家事などが手につかず、はかどらない。自分らしさがない。
5) 眠れない
なかなか寝付けない。いったん眠ってもすぐに目が覚めてしまう。夢ばかり見て、眠った感じがしない。朝早く目が覚めてしまい、日々の疲れがとれない。
6)人間関係の悩み
上司、同僚、部下、友人との関係でいつも悩んでいる。両親、恋人、夫婦、兄弟、子供との関係がうまくいかず、不安になったり、イライラしたり、落ち込んだりする。
7) あることが気になって仕方ない
昔のことをクヨクヨと考え、後悔ばかりしている。また、他人の言葉やふるまいで心が傷つけられ、人間不信となり、他人と安心して付き合うことができない。
8)同じことを何度も考えてしまう
つまらないこと、意味のない考えがいつも頭に浮かび、なかなかその考えから離れられない。自宅の鍵をかけ忘れているのではないか、4や9などの数字を見るとその数字を不吉な意味にとってしまうなど。
9)同じ行動を何度もくり返さないと不安
何度も手を洗わないと気が済まない、戸締りや火の元を何度も繰り返し確認するなど。
10)他人と一緒にいると、とにかく緊張する
人前で話す時、緊張して声がふるえ、動悸がはげしい。他人の視線が怖くて、まともに目を合わせることができない。顔が赤くなるので、恥ずかしくて人前に出られない。
11)イライラする、感情的にきれやすい
気分に余裕がなく、つい感情が先走り、人間関係が壊れやすい。
12) 気分が変わりやすい
活発で明朗なときもあれば、気分がふさぎ、何もしたくなくなる時がある。突然、何でもできるような気になり、夜も眠らずに遊んだり、多額の買い物をしたり、できそうもない大きな計画を立てたりする。
13)身体的な病気があるのではと不安になる
特に異常は指摘されないのに、自分では何か病気にかかっているのではないかと不安になり、多くの病院を受診し、何度も検査を受けてしまう。
14)内科、耳鼻科、脳神経外科などで特に異常は指摘されないが、身体的な症状(頭痛、耳鳴り、めまい、吐き気、ふらつき、動悸、息苦しさなど)に悩んでいる
15)緊張するとお腹が痛くなったりゆるくなったりして、トイレに何度も駆け込む
16)いつも誰かが自分を見ているような気がして落ちつかない
いつも誰かに監視されている気がする。
17)他人の声が耳について仕方がない
頭が騒がしく、他人の声がいつも聞こえてくる気がする。誰かが自分を非難し、悪口を言っている気がする。
18)月経に伴う緊張、不安
月経前や排卵期などに緊張や不安が高まったり、敏感になったり、または不眠や食欲の異常をきたす方。